九大応力研 市川 香

九州大学応用力学研究所准教授の 市川香です

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活動

2016/09/17 論文掲載

博士課程のWangさんとの共著論文  “Effect of High-Frequency Sea Waves on Wave Period Retrieval from Radar Altimeter and Buoy Data” が remote sensing に掲載されました。

Abstract: http://www.mdpi.com/2072-4292/8/9/764/
PDF Version: http://www.mdpi.com/2072-4292/8/9/764/pdf

波長が数十~数百cmと短い風波は,海面の祖度を示す Mean Squared Slope (MSS) への寄与が大きいです。海面高度計やGNSS-Rなど電波の反射強度で海面祖度を計測する測器は MSS を測ってきたのですが,それを検証する真値データとして使われてきたブイは大型すぎて,実はこれらの風波を計測できていませんでした。これまで,ブイの計測値にあうように一生懸命アルゴリズムを作ってきたのですが,実は衛星で計測してきたものの方が真値に近かったのでした。

2016/09/12-14 日本海洋学会秋季大会@鹿児島大

鹿児島大学で,2016年度日本海洋学会の秋季大会が開催されました。雨が続いたため,運営は大変だったと思いますが,秋季大会にしては非常にたくさんの参加者があって盛況でした。焼酎の振る舞いが豪気で,森伊蔵・魔王・村尾など有名どころが勢ぞろいでした。

天文館むじゃき

むじゃき

2016/08/29-31 The 8th Workshop of the Program of the East Asian Cooperative Experiments (PEACE)

2016/08/29-31に,ロシアのウラジオストックでのPacific Oceanological Institute Far Eastern Branchにて開催された8th PEACEのワークショップで,”Wave field observations by GNSS Reflectometry”という発表を行いました。普段,北方の海はあまり対象にしていないのでアウェイ感はありましたが,普段あまり交流していない多くの国での研究状況を聞くのは面白い経験でした。

 

2016/08/25-26 名古屋大学共同利用研究集会「小型飛翔体による海象観測 ―データの即時性はどこまで保証できるか―」

名古屋大学宇宙地球環境研究所の共同研究集会で,「小型飛翔体による海象観測 ―データの即時性はどこまで保証できるか―」を開催しました。ドローンの開発や緊急衛星打ち上げから国際法まで,多岐にわたる内容でした。

 

2016/08/16 銀河丸でのマルチコプター観測

長崎県の平戸沖に停泊中の銀河丸のデッキから,マルチコプターによるGNSS-R観測をさせて頂きました。天気が心配でしたが,幸い好天に恵まれました。そのぶん,とても暑かったですが・・・。

   

 

お昼ご飯もおいしく頂きました

 

2016/07/09-10 大気海洋相互作用研究会@山中湖セミナーハウス

2016/07/09-10に,東海大学の山中湖セミナーハウスにて,大気海洋相互作用の研究会に参加してきました。若手の研究者を育てていくのが目的の会合ですが,観測航海を経験してきた学生さん達は,なかなか個性豊かですし,考え方もしっかりしていますね。朝から晩まで24時間,何週間も学問の最先端の現場で合宿するようなものですから,伸びしろのある若手の研究者を積極的に乗船させていくのは有効だと思います。

山中湖セミナー201607

2016/06/29-07/01 北海道大学低温研研究集会

例年行われている,北大低温研の研究集会に参加してきました。今回は,台湾海峡通過流量のうち,局所的な風で直接駆動されている以外の成分の推定についての研究でしたが,せっかくなのでM2の学生である横尾君に発表してもらいました。かなり緊張していましたし,まだまだ準備不足のところは多々ありましたが,とりあえず無事に終わって良かったです。アットホームな会合で場数を踏んで成長していくのむのは大事だと思います。

2016/06/27 白浜観測塔GNSS-Rシステム取付

白浜の京大の観測塔に,GNSS-Rの観測システムを取り付けに行ってきました。

幸い梅雨の合間の好天に恵まれ,無理なく設置できました。接触不良で受信機が反応しない など,危うい場面はありましたが,問題無く受信できているようです。

 

2016/06/13-16 SWOT Science Team Meeting

アメリカのパサデナで,SWOTのScience Team Meetingが開催され,日本のチームとして参加してきました。Phase Cに移ったSWOTの開発は順調のようですが,得られるであろうデータのCal/Valや解釈は,なかなか難しそうです。スケールの小さい非地衡流成分の挙動を見るには,比較対象観測の同時性・同地点性が必要となるので,SWOT衛星測器の「検定」そのものが一つの研究テーマになるレベルです。ただ,幸いなことにSWOTのCal/Valフェーズの2021年春の1-day repeatパスが島根沖や瀬戸内海を通過するパスを取るので,日本のCOMPIRAチームとしての貢献はできそうです。

ちなみに,パサデナといえばSWOTの主要研究機関であるNASAのJPLの所在地です。ついでにJPLも見学してきました。DSC_0143写真は,海面塩分を計測するAquarius衛星のセンサー部分です。塩分によるマイクロ波放射の微細な違いを検出できるように,大きなお皿のアンテナが付いています。