アメリカのパサデナで,SWOTのScience Team Meetingが開催され,日本のチームとして参加してきました。Phase Cに移ったSWOTの開発は順調のようですが,得られるであろうデータのCal/Valや解釈は,なかなか難しそうです。スケールの小さい非地衡流成分の挙動を見るには,比較対象観測の同時性・同地点性が必要となるので,SWOT衛星測器の「検定」そのものが一つの研究テーマになるレベルです。ただ,幸いなことにSWOTのCal/Valフェーズの2021年春の1-day repeatパスが島根沖や瀬戸内海を通過するパスを取るので,日本のCOMPIRAチームとしての貢献はできそうです。
ちなみに,パサデナといえばSWOTの主要研究機関であるNASAのJPLの所在地です。ついでにJPLも見学してきました。写真は,海面塩分を計測するAquarius衛星のセンサー部分です。塩分によるマイクロ波放射の微細な違いを検出できるように,大きなお皿のアンテナが付いています。