九大応力研 市川 香

九州大学応用力学研究所准教授の 市川香です

〒816-8580 福岡県春日市春日公園6-1
English Tel: 092-583-7737 Fax: 092-584-2570
e-mail: ichikawa@ riam.kyushu-u.ac.jp
活動

2014/06/13-06/22 新青丸KS-14-9次航海

鹿児島を出港して長崎に入港する航海でしたが,観測海域は対馬海峡です。海底設置型の流速計や,OLYMPUS DIGITAL CAMERA

お決まりの水温塩分鉛直プロファイル測定・採水・ネット曳きOLYMPUS DIGITAL CAMERA OLYMPUS DIGITAL CAMERA

GPS付漂流ブイの放流と回収に,OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERA OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

電波計測を行う航海でした。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

新青丸は揺れが少なく,姿勢制御や同地点旋回などもスイスイできて,大変使い勝手の良い船でした。たった10分のCTD観測をするのに,多関節クレーンの準備に同じくらい時間がかかってしまうのは玉に瑕でしたが。

なお,航海と並行して,陸上では海洋レーダの定常運転への涙ぐましい努力が行われていました。アンテナのせいか,送信が全然安定しないので大変そうでした。

2014/05/10 オープンキャンパス

2014/05/10に,九州大学筑紫地区のオープンキャンパスが開催されました。好天に恵まれ,例年より多めの来訪者に恵まれました。普段馴染のない研究棟の見学や,観測器具などに触れることで,より多くの人が学問内容に興味を持ってくれることを望みます。

科学研究費『小笠原諸島東方沖の「深海のオアシス」の出現条件』採択決定

小笠原諸島東方の深海では,特定の時期・特定の場所で,メカジキやマッコウクジラ,ダイオウイカなどの生物が豊富になる「深海のオアシス」が出現するそうです。その出現条件を,潮汐と中規模渦という時間スケールの異なる現象の多重条件として解析してみようという試みです。研究分担者はJAMSTECの宮澤さん,研究協力者は小笠原水産センターの田中さんとNHKエンタープライズの小山だけという,比較的小さなプロジェクトですが,おかげさまで科学研究費の基盤研究Cの採択が決まりました。

NHKスペシャルでは鉛直流の強度だけに注目していましたが,日照時刻と潮時の関係や,上層への栄養塩供給についても調べてみる予定です。本研究で海洋物理学的な側面から出現条件が明確になれば,次のステップで生物学的な要素を取り入れた本格的な調査に移ることができると思います。

2014/04/02-04 2nd ORCA meeting

台湾の高雄で行われた2nd ORCA (Ocean Radar Conference for Asia-Pacific) meeting に出席してきました。

DSC_0994DSC_1237

 

 

日本での海洋レーダの数は漸増状態にありますが,台湾やタイ,ベトナムなどのアジア諸国での近年の導入数の増加は驚くほど多く,解析や利用に関する知識の共有が強く求められています。また,近隣諸国と海域が重なる傾向が強いのもアジア諸国の特徴で,米国を始めとした「国内ネットワーク」の経験だけは納まらない難しさもあります。

この会議では,ORCA (Ocean Radar Community for Asian-Pacific) という枠組みの立ち上げと,その枠組み内での国際会議の継続的な運営を決めました。次回の会議は,タイか中国かハワイのどこかで2年後に開催されます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAIMG_20140403_191758もちろん,夜市の臭豆腐は会議とは関係ないです(笑)

 

2014/03/26-30 日本海洋学会2014年度春季大会

品川の海洋大学で開催された日本海洋学会に参加してきました。今回はシンポジウムの数が多く,本発表とシンポジウムのどちらが本体なのか迷うほど。かく言う自分も,沿岸海洋シンポジウムのみの発表でした。

論文賞委員会と評議委員会にも参加。論文賞は対象論文を全部読まなくてはいけないので,結構大変そうです。

2014/03/18 新規海洋ミッション検討会

東京神谷町のRESTECで開催された,新規海洋ミッションの検討会に出席しました。海色とマイクロ波放射計の次世代機について検討しましたが,技術的な困難さのあるものや,キャリブレーションの困難なもの,事前に航空機実証などを行って裏付け調査が必要なもの,等々,新しいことに挑戦するにはタスクも多いことも再確認されました。

2014/03/03 COMPIRA委員会

第4回COMPIRA委員会が東京で開催されました。

JAXAが軌道決定精度の向上に力を入れていることは伝わってきました。これまでの数十cmの精度の決定精度では,衛星海面高度計には明らかに不十分でしたから,前進だと思います。ただ,これまでの30年分の経験の蓄積があるJPLやCNESとは良好な関係を築いて協力関係を保たないといけませんね。