九大応力研 市川 香

九州大学応用力学研究所准教授の 市川香です

〒816-8580 福岡県春日市春日公園6-1
English Tel: 092-583-7737 Fax: 092-584-2570
e-mail: ichikawa@ riam.kyushu-u.ac.jp
活動報告
日々の活動の報告です。 長期的にまとめた内容は,九大の教員データベースを参照してください。

2015/12/02-03 平塚観測塔&ドローン観測

平塚海洋観測塔

 

12/02に 東大の平塚海洋観測塔で,波浪ブイ・海面高度ブイのテストと,容量式波高計のテストをしてきました。あまり好天ではなかったですが,日程の空きがあまりなかったために,やや強行なテストとなりました。

無理をしたせいか,波浪ブイの結果は不良(設定パラメータの不適)でしたが,色々と問題点を見つけ出すのがテストの目的ですので,その意味では目的達成ではあるのですが・・・。せっかく寒い中頑張ったので,ちょと残念です。

 

 

 

翌12/03は,昼から天候が奇跡的に回復したので,ドローンによるGNSS-R観測のテストを行いました。12/10の航空法施行前だったので届出は海岸使用願だけでしたが,今後は2週間前から申請を出す必要があります。  

2015/11/15 日本海洋学会 論文賞選考委員会

日本海洋学会の論文賞の選考委員会のために,京都に日帰り出張してきました。テーマも研究手法も異なる論文の中からどれか一つを選ぶというのは,大変難しいものですね。斬新さ・完成度・発展性などを評価するのですが,雑誌に掲載された一定以上のレベルの論文ばかりなので,議論しているうちに混乱してきます。テーマか手法が固定していれば,まだ相対的に評価することも可能ですが,全く異なる話題の論文を比較するのは,なかなか難しいものです。

秋の京大理久しぶりの京大理学部です。こんなに道が狭かったかな・・?

2015/11/08-10 相島アンテナ改修

山口県の相島に,海洋レーダの改修に行ってきました。

M1の学生さん5名と愛媛大の森本さん達と一緒に,アンテナの接続を貫通ボルトに変更する改修作業をしてきました。小雨の中でしたが,人数が多かったので予定より早く作業をすることができました。雨が上がると,綺麗な虹が見えて,レーダの改修の成功を予兆するようでした。なお,虹の写真では副虹も見えています。副虹は,色の順番が逆になるんですよ。

 

  

 

9th Coastal Altimetry WorkshopとOSTST参加

アメリカのワシントンDCで,9th Coastal Altimetry Workshop (2015/10/18-19)と,Ocean Surface Topography Science Team Meeting (2015/10/20-23)に参加してきました。本当はJason-3が打ち上がった直後に予定していた会合なのですが,ロケットの問題で打ち上げが12月に遅れてしまったため,ちょっと会合のスケジュールが間延びした感じになってました。

衛星高度計自身の進展は着実で,特にSAR altimetryは実利用測器にまで成長していますね。SWOTによる面的な海面高度の観測も,これまで軌道方向に縛られてきた沿岸観測を大きく変えることになりそうです。

なお,2015/10/21は Back to the futureでデロリアン号が過去からやってきた日だったため,会場のHyattホテルの前でもイベントが行われていました。40代以上の中年の人ほど喜んでました。IMAG0131 過去のマシンと言えば,会合終了後に行ったスミソニアン博物館に,SEASATの模型がありましたよ。DSC_0046

2015/09/26-29 2015年度日本海洋学会秋季大会と,ナイトセッション「海洋学は小型衛星をどう使う?」

2015/09/26-29に,2015年度日本海洋学会の秋季大会が松山で開催されました。DSC_0008 9/26のシンポジウム「沿岸海洋学における観測研究の最前線II~衛星観測」で沿岸海面高度計に関する発表を行ったほか,9/29にナイトセッション「海洋学は小型衛星をどう使う?」を開催し,小型衛星の利点と問題点を考慮しつつ,どのような海洋観測アプリケーションを提唱できるかを検討しました。

2015/09/10-11 サマーセミナー「海と宙の間から」開催

福岡の九大西新プラザで,サマーセミナー「海と宙の間から  ―小型無人飛翔体で海を観・診・視る―」を開催しました。

手軽に上空からの視点を手に入れることができるようになった今,どのような海洋観測ができるのか,それを実現するために航空宇宙側ではどんな技術が必要なのか,といった議論をするセミナーです。

環境観測,漁業・生物,漂流ゴミ,津波,安全監視といった様々な観点から海洋を観測・診断・監視する上で必要なニーズと,ゾンデ,バルーン,ドローン,超小型衛星などの飛行特性のシーズを紹介してパネルディスカッションを展開しました。それぞれのプラットフォーム毎に,廉価性,荷重制限,機動性,高高度安定性などの特徴が異なり,一種類であるニーズを満たすのは難しいこと,むしろ複数のプラットフォームを組み合わせることが有効性を高めることなどが議論されました。

趣旨説明 パネルディスカッションの様子

 

9/11は特別講演として,九工大の趙先生と,ミシガン大のRuf先生に,それぞれ超小型衛星とNASAのCYGNSSミッションについてのお話をしていただきました。

趙 教授 Prof. Ruf

来年度以降も,同種の議論は続けていく予定です。

2015/08/27-29 台南&基隆

台湾海峡を横断する台馬フェリーの新船TaiMa Star が就航したということで,8/27に台湾の基隆港に向かいました。が,あいにくTaiMa Starはトラブルのため修理中で乗船できず,その足で台南へ。

8/28の朝から台南の国立成功大学のCoastal Ocean Monitoring Center (COMC)を訪問し,TaiMa Starの観測の台湾側パートナーとしてのMOUの締結などの話し合いを行いました。IMAG0063 IMAG0068

 

 

続いて,近くにあるTORIと与那国島の海洋レーダのデータ処理についての打ち合わせを行い,その足で基隆へ。停泊中のTaiMa Starに乗船して,船底に搭載したADCP新システムの確認を行いました。どうも,PCのメモリーボードがズレたらしく,就航後数日でPCが立ち上がらなくなっていたようです。

IMAG0087  IMAG0090

2015/08/06 白浜観測塔予備観測

海面高度ブイ

波浪ブイと海面高度ブイのテストを行いに,京大の白浜観測塔に行ってきました。8/5に防災研究所と打ち合わせを行ったのですが,台風のうねりが大きいため,残念ながら8/6の船上での観測は中止となりました。ただ,8/5の夕方のうちに海面高度ブイを桟橋に設置して,湾内水位の潮位変化を計測したので,こちらのデータは無事に取れました。果たして無事に水位の変動が計測できるかどうかは,GNSSの超精密暦が公開される2週間後です。

なお,今回できなかった波浪ブイの計測は,8/24-25に行う予定です。

ロープ整備

2015/07/09-10 北大低温研研究集会「宗谷暖流をはじめとした対馬暖流系の変動メカニズム」

北大低温研の研究集会にて,座長と発表をしてきました。北海道は,湿度が低いし涼しくて良いですね。福岡に戻ったら暑さと湿度に幻滅しました・・・。

ついでに,漂流ブイの観測について水産大の滝川さんと打ち合わせて,ドローグ深度を変えた観測を8月下旬の天鷹丸航海で実施してもらいます。

2015/06/19-20 山中湖セミナー

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

毎年恒例の山中湖の東海大学セミナーハウスでの大気海洋相互作用の研究会に参加してきました。他の人が頑張っているのを見るのは,良い刺激になりますね。

大気と海洋の異文化交流だけでなく,今後は工学系の研究者を交えたセンサー開発なども検討していくべきかもしれません。その足掛かりとして,セミナーハウスでの合宿はなかなか有意義だと思います。